【犬を家族に迎える前に】
2008年08月01日 (金) | 編集 |
「犬を家族に迎える前に、ぜひお伝えしたいこと」

犬は私たちにとって一番身近な動物だと言われています。
昨今では、15歳未満の子どもの人口よりペットの犬の数が大きく上回るという現象が見られています。
テレビや映画、雑誌にも犬は度々登場しますし、今もなおペット産業は拡大を続けています。
それを支えているのは犬が好きな人たちです。
しかし、犬好きが犬を不幸にしている場合もあります。
犬好きからしてみれば、犬が好きだという人の方が多いと思いがちですが、
実は、「犬が嫌い」「どちらでもない」という人の方が圧倒的に多いのです。
わたしたちの住む街は犬が嫌いな人が住みやすい街だといえるでしょうか?
犬に対する正しい知識をもって、周りに迷惑がかからないように配慮できる飼い主こそが真の犬好きといえるのではないでしょうか。

まず、犬だけではなくどんな動物でも飼育するにはお金がかかります。
生活に必要なお金はもちろん、突然発生する医療費等の準備はできていますか?
日々のお世話の中でのスキンシップもとても大切です。
心通う人間的な心のゆとりはありますか?
そして命を慈しみ育む責任を負えますか? 
それらを家族で真剣に話し合い決断しなくてはいけません。
犬が好きだからこそ「飼わない」という選択もあります。

飼いたい犬種の特性等の情報を把握し、
自分の生活スタイル、環境に適応できる範囲の犬なのか・・
また、犬も人間と同じように歳をとります。介護が必要な場合もあります。
10数年後の家族の年齢や生活の変化も考慮した上での犬選びも重要です。

捨て犬の問題もこれらのことを踏まえずに犬を飼った一部の人が起こした問題です。
「こんなはずではなかった」と。
犬が嫌いな人は犬を飼ったりしません。

犬という動物を知ろうとせず、教育する努力を怠った結果、犬の取り扱いを間違えると・・
噛み付く犬になったり吠えてうるさい犬になったり一緒に暮らすことが苦痛にさえなってしまいます。
(犬の側も好んで噛んだり吠えたりしているわけではありません。伝えたいことがあるのです)
そうなると自分の犬が可愛く思えなくなるのが人間です。
その結果、色んな所に捨てたり保健所に引き取ってもらたりと人間の都合だけで処分されてしまうことに繋がります。

それって犬が悪いんですか?
犬が死をもって人間に償わなければいけないことなのですか?

私たちは活動の中でたくさんの犬と出逢います。
悔しいですが、助けることのできなかった犬の数の方が多いです。
でも今まで1頭も死に値するような犬なんて居ませんでした。

飼い主さんが犬のことをきちんと理解して向き合えば、犬とのかけがえの無い楽しい生活が送れるのではないでしょうか。

犬が好きな人、そうでない人、これから犬を飼おうと思っている人には「犬のこと」をたくさん知ってぜひ素敵なパートーナをつくっていただたら嬉しいです。


☆ぜひ読んでみてください
動物愛護読本 「犬を飼うってステキです-か?」


◆犬ってどんな生きもの?
群れで暮らす動物で、力関係の順位付けで争いが起こらないようにしています。
古代の人たちは群れのリーダーとしてそんな犬と一緒に狩をしたり、犬が獲物の残骸を後始末したり、周囲を警戒して危険を知らせたり、暮らしの中でお互いに絆を深めてきました。
犬が人間と共に暮らすことを選んだとも言われています。

では犬と暮らす時に私たちはどう向き合えばよいのでしょう。
あたり前ですがただご飯をあげて繋ぎぱっなしではダメです。
それに可哀想、可愛いからといって犬の欲求ばかりを受け入れてもダメ。
日々の散歩や生活の中で人間社会のルールを教えていきながら犬の心(心理)に耳を傾け、
「繋がること」が最も必要だと私たち考えています。
自分の犬をどんな事があっても守る!という揺ぎ無い意思が犬に伝わることで犬は安心します。
その意思も犬からのリスペクト無くしては伝わりません。

犬は人間の6~7倍もの速さで歳をとると言われています。
私たちの1週間は彼らにとってはかけがえのない1日なのです。
死ぬまで飼主の元で愛されて健康に安全に一生を送ること、それが犬たちのささやかな願いです。
愛情を持って最後までお世話することは飼い主の責任です。


◆犬は咬みます
人のように手を器用に使えません。犬は手の代わりに口や歯を使います。
落ちているものを拾うのも口や歯を使いますし、
母犬が子育て中に兄弟けんかを止めるのも首根っこに軽く噛み付き教育します。意思を伝えるのも口や歯です。
人が正面から近づき触ろうとすると犬の方がびっくりして噛み付く事だってあります。確認したり、嫌だと言うことを歯を使って伝えます。

飼われている犬に近づきたい場合は、まず必ず飼い主さんに触ってよいか確認し、目を合わさずに横からゆっくり近づくのも一つの方法です。
そして、必ずリードでコントロールして「噛み付かせないこと」は飼い主としての最低限の責任です。


◆犬は吠えます
当たり前ですが犬はしゃべりません。
遊びたいとき、怒ったとき、嬉しいとき、興奮など気持ちの表現を吠えて伝えます。
自分の居場所や危険を遠くの仲間にも聞こえるように大きな声で吠えて知らせます。
吠えてはいけないことを教えなければ(適切に犬に伝えなければ)吠え続けます。


◆散歩時は必ずリードを使用してください!
おやつやおもちゃを見せたときはマテやコイが出来ますが、何もないときや周りに人や犬がいたりどのような状況でもマテやコイが出来ますか?
犬は動くものに反応するため、走って逃げる人を追いかけたり、飛びついて怪我をさせることになったり、交通事故に遭う可能性もあります。
外では危険が一杯です。
リードを使うという事はあなたと犬は手を繋いで安全に歩いていることになります。
リードは犬の自由を奪うものではなく、大事な犬の命を守るものです。
自分の犬の命を守ることができるのはあなたしか居ません。
*そしてリードは心を繋ぐことができるツールでもあります。


◆迷子札や鑑札を必ずつけてください!
市町村へ犬の登録をしたら、鑑札が交付されますのでので必ず首輪につけてください。
迷子札や鑑札は命綱、迷子になった犬が家に帰れる唯一の方法です。


◆行方不明になったら直ぐに保健所や警察に連絡してください!
居なくなってもその内帰ってくるだろうと思っている人も少なくありません。
雷でパニックになり家を飛び出したり、一緒にお出かけ中に迷子になったら犬は自分では帰れません。
直ぐに保健所や警察に届け、人目につくところへちらし貼付のお願いをしたり探す努力が必要です。

*犬の行動範囲はとても広いです。移動する可能性がある管轄の保健所や警察に連絡して下さい。

     
→「もしも大分県の北部で犬が居なくなったら~
連絡しておきたい一覧」



◆フィラリア症について
現代の犬の死因トップはなんだと思いますか?
以前は、犬の死因のダントツ1位だったフィラリア症は、1980年代に約50%でしたが、1990年代には25%に減り、2000年代では10%台と推測されています。
正解は1位「がん」、2位は「心疾患」(心不全など)です。

以前に比べるとフィラリア症の犬は減ってきたのはなぜでしょう?
それは、フィラリア症はほぼ100%予防できるからです。月に一回の予防(駆虫)で確実に予防できるからです。

予防をせずにひと夏を越せば3~4割、ふた夏で9割の犬が感染すると言われています。
フィラリア症とは、フィラリアという寄生虫が蚊を媒介にして愛犬に感染してしまう病気です。
フィラリア症に感染するとフィラリアの幼虫は次第に成長し、新たな子供を産むために心臓や肺動脈に住みつきます。
これによって愛犬は血液の流れが悪くなり、様々な病気を引き起こし、死に至らしめます。
犬の健康状態にもよりますが、早期のものであれば内科療法や外科治療により対処し完治することが多いです。
ただし、無事に治療が完了しても、フィラリアが住みついた事によって傷ついてしまった心臓や内蔵が元に戻るわけではありません。その後も獣医の指示に従って然るべき対応をしなければなりません。

もちろん保護犬の中にはフィラリア陽性の子もいます。
過去には残念ながら亡くなった子も居ましたし、元気いっぱいに過ごしている子も居ます。
そんな犬たちを迎えて下さったご家族は、信頼できる獣医さんとの関わりの中でゆっくりとケアをしながら犬と向き合って下さっています。
どんな病気や怪我の子も、自分だけの家族と過ごす日々は時に思いがけない元気のパワーに繋がります。

フィラリアを予防することは自分の犬を守るためだけではなく、よその犬にも迷惑をかけない為でもあります。

フィラリア症は予防薬(駆虫薬)で予防できる病気です。
獣医師の指示に従って、決められた期間中(通常5月初旬から12月初旬まで月に一回)決められた量を必ず与えてください。
※薬をこっそり吐き出す犬がいます。薬を投与したあと吐き出さないかよく確認してください。
フィラリア症の詳しい内容は検索すると沢山ありますので調べてみてください。


◆狂犬病について
狂犬病は人と動物が共通に感染する病気の中で最も恐ろしい病気と言われており、発症後の死亡率は、ほぼ100%です。
狂犬病は、犬だけの病気ではなく人を含むすべての哺乳類に感染するので、犬だけでなく猫、アライグマ、スカンク、キツネ、コウモリなどから感染することもあります。
感染した動物の咬み傷などから唾液とともにウィルスが伝染します。
現在、日本では狂犬病は撲滅したと思われています。
しかし、検疫対象外輸入動物の増加、ロシア船等からの不法上陸犬による狂犬病侵入が懸念されており、国内の犬に免疫が付与されていない場合は、動物間に広く流行する恐れがあります。
WHOでは集団免疫を保持するためには、犬の接種率75%以上を勧告していますが、日本では50%に満たないと言われています。

狂犬病予防接種は法律により義務付けられていますが、例外として接種しなくても良い場合があります。
それは以前に狂犬病の予防接種を打ったときに副作用があった場合や老齢、病気により予防接種をしたことが逆に生命の危険を伴う場合などです。
狂犬病ワクチンと伝染病の混合ワクチンは同時に接種すると大きな副作用が現れることがあります。
体の負担を考え、一ヶ月以上期間を置いてから打つ方ことをおすすめします。



◆ワクチン
近年、ワクチンに関しては様々な考え方があります。
ワクチンを接種しても病気を100%防げるわけではありませんが、パルボやジステンパーなどの感染すると死に至る可能性が高い怖い病気に対して、ワクチンを接種して免疫を高めておくことは決して無意味なことではありません。
ワクチンによる免疫は一生続くものではありません。ワクチン接種は継続する事が必要ですが、その時々の犬の体調や年齢等を十分考えることがとても必要です。
信頼できる獣医さんの説明を理解した上で納得のいくワクチン接種を行って下さい。

仔犬を飼い始めて、初めての動物病院へ行くきっかけとなるのがワクチン接種となります。
成犬を迎えた場合もワクチンについては十分に獣医さんと話し合って接種して下さい。

さらに犬が持っている免疫力を引き出してあげられる食事や生活作りもとても大切ではないでしょうか。


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